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独立リーグからドラフトを待つ男たち。喜多亮太(BC石川)と長谷川凌汰(BC新潟)のNPBに対する想い

プロ野球のドラフト(新人選手選択)会議は、いよいよ17日午後17時から都内で開かれる。今年は佐々木朗希(大船渡高)や奥川恭伸(星稜高)ら高校生への指名集中が予想されるが、果たして有力選手の交渉権を勝ち取るのはどの球団になるのか。注目の瞬間が刻々と迫っている中、BCリーグで静かに吉報を待つ男たちがいる。今回のそのうち、9月20日のBCリーグ選抜と巨人3軍の交流戦でひときわ輝いていた、石川ミリオンスターズの喜多亮太捕手と、新潟アルビレックスBCの長谷川凌汰投手にスポットを当てる。彼らに自身の選手として強みとBCリーグで培った経験、そしてドラフトにかける想いを聞いた。

Biểu tượng 1482131451808Hiệu trưởng Sato | 2019/10/17
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【Hồ sơ】
喜多亮太(きた・りょうた)
1996年1月5日生(23歳)/大阪府出身
177cm・80kg/右投右打/A型
敦賀気比高校→セガサミー→石川ミリオンスターズ(2019~)
ポジション/捕手
<今季成績>
70試合 打率.255 235打数 60安打 10二塁打 1三塁打 5本塁打 29打点 47三振 32四球 1死球 2盗塁 7失策 11併殺 出塁率.347 長打率.370 盗塁阻止率.446


ー9月20日の巨人3軍との試合では、4打数2安打と結果を残し、1〜3打席は初球から振っていく姿が印象的でした。その積極的な姿勢は常に心がけている部分なのでしょうか?

喜多:そうですね。僕は昔からめちゃくちゃ早打ちでして、小学生の頃から「初球から絶対に振りたい」っていう気持ちは常に持っていました。やはり振っていかないと何も起こりませんし、見ていても仕方がないので。なので僕は考えるよりも初球から振っていく、というスタイルが体には染みついていますね。

ーこの日を含めて、巨人3軍(9月19、20日)とオリックス2軍(同24、25日)との交流戦にはプロ野球の各球団のスカウトが偵察に訪れていました。そういう意味でも、この試合にかける気持ちは大きかったのではないでしょうか。

喜多:はい。もうこの4試合には野球人生をかけて臨んでいました。それに昨年、社会人(セガサミー)の場所を捨ててまでBCリーグに来ていますし、僕の人生の中では一番のビッグイベントでしたね。ただ、後悔はなく全て出し切れたと思います。

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ー喜多選手はセガサミー時代には正捕手を務め、U-23の侍ジャパンにも選ばれています。その地位を捨ててまでBCリーグに挑戦された理由はなんだったのでしょうか?

喜多:とにかく早くNPBに行きたかった。その気持ちが強いです。というのもセガサミー時代、昨年までは少しチームが低迷していたこともあり、僕自身あまり楽しく野球がやれていなかったんですね。その時、「このままでいたら野球が嫌いになって、そのまま選手人生が終わっていく自分の姿が目に見えるな」って。そんなビジョンが頭に浮かんだんです。そんな感じでプロに行けずに後悔するんだったら、独立リーグに行って1年勝負で挑戦しよう、と。それでダメだった方が後悔しないなって。そう思ったんです。やはり野球をやってる以上はNPBに行きたいし、一生、社会人野球をやるためにセガサミーに行ったわけではないので、「育成でもいいから」という気持ちで独立リーグに行くことを決めました。

ー並ならぬ想いで独立リーグに挑戦されたのですね。実際に石川ミリオンスターズに入られて、得られたものはどういったものでしょう?

喜多:僕は捕手なので、配球の面で得られたものは大きいです。社会人野球にはいないタイプの投手が独立リーグにはたくさんいるので、学んでいくうちに、配球の幅を広げることができたと思っています。それに、昨年のこの時期は体重が70キロなかったんですけど、この1年で12キロ増えて80キロを超えるぐらい体が大きくなったんですよ。それもあってか、スローイングで全力で送球しなくてもピュッとキレのある球が投げられるようになりまして。コンパクトに力が出せるようになったんです。だからBCリーグに来て、野球選手としてプラスに働いた部分はかなりあるんじゃないかと感じています。

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ーそれを踏まえて、もしNPBに入ったらどういうプレーをして活躍していきたいか、明確な選手としての姿は描いていたりしますか?

喜多:NPBに入ったら僕はまだまだ若手選手なので、若さを前面に出して、明るく元気に声を出してやりたいですね。プレースタイルでいうと捕手ですから、そこは若さというより、少しでも早く信頼を勝ち取れるようなしっかりとしたプレーをしていきたいなと思います。やはり自分の一番のウリは肩の強さ。スローイングの部分であったり、捕ってから投げるまでの速さ、盗塁を刺すっていうところでアピールし、結果を出していきたいです。目標としては、ソフトバンクホークスの甲斐拓也捕手のような選手になりたいなとは思っています。甲斐捕手のように、もちろんバッティングも素晴らしいですけど、スローイングであれだけファンを喜ばすことができるのは本当にすごいこと。僕もそういう“肩で魅せる選手”になりたいですね。

ー最後に、ドラフトへの想いをお聞かせください。

喜多:この日のためだけに1年間やってきました。ドラフトまではすごく不安だと思いますけど、ドキドキしながら過ごしたいなと思います(笑)。


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【Hồ sơ】
長谷川 凌汰(はせがわ・りょうた)
1995年11月8日生(23歳)/福井県出身
188cm・97kg/右投左打/A型
福井商業高校→龍谷大学→新潟アルビレックスBC(2018~)
ポジション/投手
《球種》ストレート、フォーク、スライダー、カットボール
《最速》153キロ
<今季成績>
22試合 11勝1敗 完投4 完封2 118,2/3回 被安打99 被本塁打3 奪三振105 与四球28 与死球4 失点37 自責27 暴投3 ボーク1 失策2 防御率2.05
※防御率リーグ4位、勝利数同4位タイ、奪三振数同4位


ー9月20日の巨人3軍との試合では、9回にマウンドに上がり三者凡退に打ち取りました。ピッチングの手応えはいかがでしたか?

長谷川:低めにボールを集められましたし、変化球で空振りを取ることができたので、そこはすごくよかったなと思います。

ーこの選抜の試合は、ドラフトを前に各球団スカウトが視察に訪れていますが、この試合にかける想いは強かったのではないでしょうか。

長谷川:そうですね。やはりNPBのドラフト会議で指名していただく、というのを目標にこの1年やってきましたから。スカウトの方が来られていますし、自分がどうアピールするかっていうのはすごく意識して取り組んでいましたね。気持ちも入っていたので、その中で結果を出せたのはよかったかなと思います。

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ー長谷川投手は最速153キロを誇る真っ直ぐが最大の武器だと思います。プロでも通用する自信はありますか?

長谷川:しっかりコントロールさえできれば通用するのかなっていう自信は、このシーズンを通して少しずつ得られたところです。ただ、その真っ直ぐを生かすも殺すも変化球の制度次第。真っ直ぐの出来だけで満足せず、変化球も常に研究していこうという姿勢は意識しています。

ー変化球はプロになったら求められる部分が多くなると思うんですけど、現在のご自身の変化球への手応え・課題があればそれぞれ教えてください。

長谷川:自分の決め球はフォークなのですが、ストレートが低めに決まりさえすれば打者にフォークを振ってもらえているので、そこに関しては現段階では手応えをつかめている部分ですね。けどフォークに続く変化球で、僕は他にスライダーを球種として持っていますが、キレ、制度、曲がり幅っていうのはまだまだ研究していかないといけません。また、フォークもスライダーもどちらかと言うとスピードの速い変化球ですので、そこにカーブなど緩い球種を混ぜて緩急を使えればもっと幅が広がるかな、と。

ー確かに同じようなスピードの球種だけだとプロの打者にはすぐに捉えられてしまいますもんね。では、BCリーグに来て何か得られたものがあれば教えてください。

長谷川:大学までは、あまり投球だったり打者のことを考えず、ただ単にキャッチャーミットに球を放っていた感じがありました。ですがBCリーグに来て、昨年だったら栃木ゴールデンブレーブスにいた村田修一さん、今年だったら西岡剛さんといったNPBのトップで活躍されていた選手と対戦してみると、その時のままでは全く通用しなかった。それによってハッキリと課題が浮き彫りになったんです。それ以降、自分自身を客観視しながら、自分の足りない部分はなんなのか、というのを考える脳みそができてきたなと思います。

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ー今お話が出たように、BCリーグには元プロの方が集まっていますけれども、そういった選手たちとの対戦で他に学べたことは何かありますか?

長谷川:やはり打席の中で、見逃し、空振り、ファール、その一つひとつに意図があるな、というのは対戦している時に感じました。投げる側としては、そういうしっかりとした意図があるスイングをしてくる打者だと怖さを覚えましたね。相手が狙っている球・高さ・コースに対して、僕がその球を投げてしまった瞬間に長打を打たれてしまうっていう恐怖感。NPBにはそんな打者ばかりいることが分かったので、相手との読み合いの部分はすごく意識するようになりました。

ーちなみに、目標にしている選手、フォームを参考にしている選手はいますか?

長谷川:いえ、自分の性格としてフォームとか相手の抑え方をすごく気にしてしまうので、あえて誰かを真似ることはしないようにしています。これは僕個人の考え方ですが、フォームが汚くても打者を抑えられる球が投げられれば、それでいいと思いますし、3ボール0ストライクというカウントになっても次の球でアウトにできればそれでいい。それに人を参考にしすぎてしまうと自分の幅を狭めることにも繋がるので、自分は自分、という考えでやっています。ただその中でも、田中将大投手(ヤンキース)のシーズン24勝(2103年)という記録は、先発としては目指すところですし、僕は今年「負けないピッチャーになる」ことをテーマにシーズンを過ごしてきたので、そういうチームに勝利をもたらす選手にはなっていきたいですね。

ー最後に、ドラフトへの想いをお聞かせください。

長谷川:僕はドラフト1位でNPBにいくことを目指してやってきました。周りには「独立リーグでドラフト1位は無理だろう」と言う方もいらっしゃいますが、そこに関しては無理かどうかではなくて、やるかやらないかだと思うので、この気持ちはブレずに、今でも持っています。また、僕は先発でもリリーフでも対応できるのがウリです。チームに任されたところで一流になりたいなと思っています。ただ、NPBに入って終わりではないので、そこは履き違えないように、プロ選手になることができたら一軍の舞台で活躍できるよう頑張りたいと思います。


Câu / Ảnh / Sato

<Hợp tác hợp tác>
・ルートインBCリーグ