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令和ロマン・くるま、肩壊すも痛み止めを打ちハマスタ始球式で“渾身投球”。女房役のケムリも“神キャッチ”披露「体が自然に動いた」

昨年のM-1グランプリで優勝したお笑いコンビ・令和ロマン(高比良くるま、松井ケムリ)が5月29日、横浜スタジアムで開催された「セ・パ交流戦 横浜DeNAベイスターズvs楽天ゴールデンイーグルス戦」でセレモニアルピッチを行った。高比良くるまがピッチャー、相方の松井ケムリがキャッチャーを務め、試合前の球場を大いに盛り上げた。

Biểu tượng 1482131451808Hiệu trưởng Sato | 2024/06/03
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筆者撮影
令和ロマン・くるまは大の横浜DeNAベイスターズファンとしても知られており、今回はコンビで「交流戦SERIES 2024」の応援隊長に就任。この日のために、くるまはユニフォームやグラブ、スパイクに計16万円、ケムリはキャッチャーミットに加え、公式・軟式用それぞれの防具を計34万円分購入。ふたりで計50万円分の野球用具を自腹で揃えてきた。

その様子がバックスクリーンのビジョンにも映し出され、会場は驚きでどよめく。本番の一週間前には、元中日監督の森繁和氏から直接指導を受け、さらに横浜DeNAベイスターズの東克樹や上茶谷大河らにもピッチングについて教えを請うた。

しかし、練習中に肩を痛め、前日に痛み止めの注射を打ったことをVTRのなかで明かしたくるま。このことから、何がなんでも成功させたいという、始球式への“本気度”がうかがえた。

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筆者撮影
ケムリは地方への営業の際には必ずキャッチャーミットを持参していたと言い、練習内容について、くるまは「ブロッキングやキャッチャーフライ、コリジョン(衝突)に配慮した追いタッチの仕方など、マートン対策を行いました」と“入念”な準備をしてきたことを告白。

「中6日で100球ずつ」ピッチング練習をしてきたというくるまについて、女房役のケムリは「本当に速くてまっすぐな良い球を何球も投げていた」と絶賛した。

この日、先発する横浜DeNAベイスターズのアンドレ・ジャクソンからも、本番直前に「集中しろ!」と背中を押されたと言い、ファンが待つ横浜スタジアムに気合十分で登場していった。

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筆者撮影
リリーフカーから降り、神妙な面持ちでマウンドに向かう令和ロマンのふたり。そのまま無言で歩いていくと、まさかのピッチャーとキャッチャーが逆の位置に着くという“小ボケ”を挟むなど絶好調。一瞬にして会場を笑いに包み込んだ。

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筆者撮影
定位置に着くと、やや緊張気味の表情に変化したくるま。バッターボックスには横浜DeNAベイスターズの山本祐大が立ち、令和ロマンにとっての記念すべきセレモニアルピッチの準備が整った。

投球直前、くるまは「この日のために自腹で、野球道具一式、コンビで50万円払いました。絶対に成功させたいです!」と意気込みを語ると、スタンドからは温かい拍手が送られた。

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画像提供 / ©YDB

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画像提供 / YDB
場内アナウンスから「レッツ、ピッチ!」と告げられると、力を抜くようにゆらゆらと体を揺らしながら数秒の間を開け、足を上げた時にタメを作るかのような投球フォームで思い切り投げ込んだくるま。

ボールは高めにそれたものの、捕手のケムリがノーバウンドでキャッチ。少し納得のいかない表情を浮かべたくるまだが、見事なピッチングを披露して会場を盛り上げた。

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筆者撮影
投球後、お立ち台に上がったくるまは「中途半端な投球になってしまい申し訳ありません!」と第一声。

悔しさをにじませながらも、「交流戦応援隊長になったからには、必ずベイスターズが連覇することを信じています。僕たちは、昨年のM-1グランプリで優勝することができました。そして今年も連覇を狙っています。その力をチームに与えられると思っています!」とそれぞれの“連覇”に向けて力強くエールを送った。

ケムリも「僕も横浜出身です。一緒に戦いましょう!」とファンへ共闘を呼びかけた。

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筆者撮影
セレモニアルピッチ終了後の囲み取材では、「渾身のピッチングができたと思います」と自身の投球を振り返ったくるま。その感想に対しケムリが「中途半端だっただろ」とすかさずツッコミを入れ、報道陣を笑わせたふたり。

投球を終えてから、くるまは「全身に力が入らなくて。倦怠感。ひどい眠気。お薬の副作用が全部きてる」と痛み止めの影響があることを話し、ケムリが「魔法が解けましたね(笑)」と満身創痍の相棒をねぎらった。

M-1の舞台とどっちが緊張したか、という質問にくるまは「こっち(始球式)です」と即答。「仮に横浜スタジアムでM-1が行われることがあれば、間違いなくスベるでしょうね」と漫才のステージを想像しながら、いかにマウンド上で平常心を保つことが難しいのかを述べた。

ピッチングの評価については、ノーバウンド投球も「62点」と厳しめの点数。その要因を聞かれたくるまは、「(投球直前の)静寂のなか、三塁側から『早く投げろー!!!』と怒号が飛び交いまして。その瞬間、いろんな過去の著名人の方が炎上しているのを思い出しました。鈴木奈々さんとか。気がついたらもう(構えて)投げてました。一旦帰りたいです」とマウンド上で起きた一瞬の出来事を説明。

それでも「けっこう高いボールを初心者が取っていました。あれすごいと思う」と相棒の“神キャッチ”を絶賛。ケムリも「体が自然に動きました。もっと褒めて欲しい(笑)」と笑顔を見せた。

ベンチ裏に戻ったあとには、「なぜか(ケムリが)俺より悔しがっていて、終わった後、ちょっと泣いてました」とくるまが告白。そのことについてケムリは、「あんなに頑張ったのにって。ちょっとだけ泣いちゃいました(笑)。でもこれはいい経験だったと思います」と前を向いた。

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筆者撮影
次回の登板に向けて、くるまは「中6日空ければ来週にでも(リベンジしたい)。(怒号対策で)耳栓をして臨もうかなと。おじさんがいないレディースデーとか、ガルフェス(YOKOHAMA GIRLS☆FESTIVAL )の時なら100%の投球ができると思うんですけど、ガルフェスに潜むおじさんもいると思うので」と同イベントの懸念点を挙げると、「いや、おばさんだろ」とケムリ。最後までボケとツッコミを交えながらのコメントに、現場の笑い声が絶えることはなかった。

つねに明るい雰囲気を生み出してくれる令和ロマンの、横浜スタジアムでの2度目の登板機会が巡ってくることに期待したい。