
パリ五輪代表・南出大伸が語る、競泳からオープンウォーターに主戦場を移したワケ「“速いだけでは勝てない”競技性が魅力だなと」
海や川、湖といった自然環境を舞台に行われる⻑距離⽔泳競技、オープンウォータースイミング(OWS)。選手は10kmの距離に挑み、泳ぎ切るのに約2時間を要する。個人差はあるが、フルマラソン(42.195キロ)を完走したときと同等の体力を消耗するそうだ。そんな“水のマラソン”とも呼ばれる過酷な競技を主戦場に、世界で勝負し続けているのが、OWS男子日本代表・南出大伸。東京五輪にも出場しており、約1ヶ月後に迫ったパリ大会代表にも内定。2大会連続で夏の大舞台に挑戦する。そもそもOWSとは何がきっかけで出会ったのだろうか。競技としての魅力や、日本と海外との競技レベルの違いについても聞いた。(※トップ画像:©木下グループ)

競泳・南出大伸が「OWS」の世界に足を踏み入れるまで

本人提供
ーー水泳を始めたきっかけを教えてください。ーーその頃から五輪出場を目標に競技と向き合っていたのでしょうか。
はじめは「競泳の強化につながるから」というコーチからの勧めで練習を始めて、自分の中では本格的に、というよりかは少し楽しむぐらいの感覚で取り組んでいたんですけど。レースに参加していくうちに、国内で日本代表の座を狙える位置まで上がることができました。コーチも代表入りに向けて練習メニューを考えてくれるようになり、僕自身も、本気でオリンピックを目指してみようと気持ちを高く持つようになったんです。
競泳強化のために取り組んでいたときから泳ぎ込みはしていたので、意外と早い段階で適応することができました。最初の頃は持久力が足りなくて、最後の7〜8キロ地点で体が浮いてしまうことはよくありましたが、慣れてきたら問題なく泳げるようにはなりましたね。
まずOWSというのは、波があったり流れがあったり、そういう天候や気温に影響される海や川を泳いでゴールまでの順位を競い合う競技です。その日の環境に適応していく技術や知識が必要となるので、必ずしも泳ぎが速い選手が勝つ、というわけではない部分が個人的には魅力的なポイントだなと感じましたね。
僕の場合は、事前に計画を立てるというより、レース中にこれからどう泳ぐべきかを判断しています。たとえ波が高くても、それに合わせて泳ぐことができますし、周りの選手の出方を見てから戦略を組み立てることが得意なタイプなんです。
基本的にはずっとクロールです。ほかの選手もそうだと思いますよ。泳ぎ方を変えるとすれば、給水ポイントでドリンクを飲むために背泳ぎをするときぐらいでしょうか。
レース会場にもよるんですけど、だいたい「ポンツーン(浮桟橋)」という固定された浮き台が周回コースのどこかに設置されていて、そこが給水ポイントとなります。
ーープールで行われる競泳種目だと長くて1,500メートル。そこから一気に10キロへと距離が伸びるわけですが、適応していくのは大変だったのではないですか…?
ーーOWSのどういう部分に魅了を感じましたか?
OWSにおける独特な給水システム

木下グループ提供
ーーそのときの⾃然条件の影響によって変わると思いますが、レース戦略はどのように組み立てているのですか?ーー毎回、環境やレース展開が異なるなかでその対応能力はすごいですね。ちなみに、泳ぎ方は場面によって変えたりするのですか?
ーーOWSの給水ポイントはどこにあるのですか?
選手が到着したら、ポンツーン上で待機していた帯同コーチが「フィーディングポール」と呼ばれる給水用の竿(5m以内)を使用することで、給水ドリンクの受け渡しが可能となるんです。
なかには、よく灯台が立っている海岸から海中に伸びた岬が給水ポイントになることもありますね。どこで給水できるのかはコースによってバラバラなので、それは事前に把握しておかないといけません。
そうですね。僕も基本的に給水は取るようにしています。ただ、給水の取り方ひとつで大きなロスにつながることもあるので、周りの選手の様子を見て、取らずにそのまま泳ぎ進めることもあります。
うーん……精神面をどう維持していくかと考えるより前に、レース自体を楽しんでいる自分がいるので、メンタルコントロールについてはあまり深く考えてはいません。泳ぎながら「この選手はこういう出方してるな」「だったらこうしよう」みたいな感じで、レース中はずっと、周りの選手を観察しながら次の行動を考えることが好きなので。
ーーやはり10キロものレースとなると、給水は重要なポイントになりますよね。
競技レベルの現状と課題

本人提供
ーー給水ポイントでも駆け引きがあるわけですね。約2時間というタフなレースのなかで、体力はもちろんですが、メンタルの維持も大変なのではないですか?ただ、強いて言うなら、海外の試合で外国人選手と並んでいるときにものすごくペースを上げられて、自分が到底追いつけないような展開になるとメンタルはキツイですね。スピードだけで言えば、自分より明らかに速いのはわかってはいるんですけど、力の差を見せつけられた瞬間は精神的ダメージはどうしても受けてしまいます。なので、相手の展開に持ち込まれないようどう立ち回るべきか、それはつねに考えています。
そもそも他国とは競技人口や認知度の高さが違います。OWSは日本だとまだまだマイナー競技とされる一方、海外だとめちゃくちゃ人気とまではいかないけど、スポーツとしては有名です。とくに外国人選手には、体が大きくてスピードのある選手がたくさんいます。
ーーOWSでの日本選手と海外勢のレベル差というのは、どう感じていますか?
いくら泳ぎの速さだけでは勝てない競技とはいえ、スピードがあるに越したことはありません。そういった体型や基礎運動能力が優れた選手が必然的に出てきやすい競技でもあるので、どうしても日本と海外で競技レベルに差はあります。
ですが、近年では日本からも外国人選手に負けないトップレベルの選手が出てきているので、国内でのOWSがより活発化してきているなと感じています。
そう思います。ただ、プールで戦う競泳で距離が1番長い1,500メートルのレースで考えても、外国人選手と比べると、やはりまだそこまでレベルは高くはありません。もっと基礎の部分でレベルを上げていくことができれば、必然的にOWSも全体的に成績がよくなってくると思います。
僕はレース中に集団のポジションだったり、自分がいるべき場所を見定めたうえで移動し、ポジション取りをしていくことが得意なんです。けど、どうしても外国人選手に対しては、本気で泳いでもついていけないことがあって。しかもそういう展開が最近多いんですよ。なのでやはり、同じような場面になったときに追いつくことができる根本的なスピードを上げることが、いまの自分には1番必要なのかなと感じています。
ーーということは、徐々に世界との差は縮まってきていると。
ーー具体的に海外の選手との差を埋めるためには、何が必要だと感じていますか?

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