
調理師からフットサル選手へ!松本直美の挑戦と女子フットサル界の変革vol.1
人生の限りある時間の中で、どれだけの夢を追い続けられるだろう。自分の可能性を最大限に引き出し、自分らしく生きることは、想像以上に難しい。しかし、松本直美さんはその挑戦を続けている一人だ。会社員、フットサル選手、アパレルディレクターとして多忙な日々を送りながら、女子フットサル界に新しい風を吹き込む彼女。その姿は、きっとあなたの心に新たなインスピレーションをもたらすだろう。※メイン画像:撮影 / 長田慶

男子チームで一人ボールを蹴る日々、負けず嫌いが育んだ情熱
撮影/長田慶
幼稚園の年中さんの頃、私の人生に大きな転機が訪れました。それは6つ上の兄の影響で、サッカーと出会ったことから始まります。兄が土日に母に連れられて行った練習や試合。あのフィールドで輝く姿を見て、「私もボールを蹴ってみたい」と心が震えました。その想いを母に伝えたとき、運命的に通っていた幼稚園にサッカースクールがあったのです。体操スクールに通っていた私の新たな挑戦が、ここから始まりました。
女子サッカーはまだまだ盛り上がりを見せていない時代。周囲に同じ夢を追いかける女子はほとんどいませんでした。それでも、小学校6年生までは男子チームの中に女子ひとり。孤独だけれど、そのめずらしさゆえに、私はいつも男の子たちと同じフィールドで戦っていました。「あのチームには女の子がいるんだ」とささやかれる中で、負けず嫌いな私の心に火がついたのです。「絶対に負けたくない」という強い意志が、私を突き動かしていました。
しかし小学生の頃、男の子たちがどんどん大きくなる中で、体の差を感じるようになり、それが悔しくてたまりませんでした。もっと上手くなりたい、その思いが私を支えてくれ、公園で黙々とリフティングに励む日々。チームのリフティングノートに課題をクリアしていく喜びが、私の成長につながっていったのです。
ポジションは、サイドバックとして駆け上がり、走ることが好きでした。長友佑都選手や内田篤人選手のプレーに憧れ、インターセプトやサイドを駆け上がるその瞬間が、何よりも楽しかった。あの頃の私の心には、サッカーがただのスポーツではなく、生きる意味そのものでした。
泣いて笑ったサッカーの青春
画像提供 / 松本直美(本人)
ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU-18で過ごした日々。全国大会に出場した時のあの興奮は、今でも胸の奥に深く刻まれています。優勝は叶わなかったけれど、敗北の悔しさに涙した瞬間が何よりも私を強くしてくれました。高校3年生、サッカーを「やり切った」という気持ちで一区切りをつけ、涙とともに引退を決意しました。
撮影/長田慶
その後、進学を考えた私に母が言ったのは、「大学行ってもどうせ勉強しないから、何か資格を取りなさい」という一言。父が調理師で、その背中に憧れていた私は、調理師学校へ進み、1年で資格を取り、ホテルへ就職しました。
ホテルでの日々は忙しく、サッカーからは遠ざかっていましたが、ある日、フットサルチームの監督から声をかけられました。「人数が足りないから、来てほしい」と。久しぶりにボールを蹴ると、幼い頃の情熱がよみがえりました。土日も休めない仕事に忙殺されながらも、少しの時間を見つけては、ボールを追いかけました。
遊び感覚だったフットサルが、私の心を再び掴んだのです。「今しかできない」と感じたその瞬間、私は思い切ってホテルを辞め、十条FCに新たなステージを求めました。
再びボールを追う日々が始まりました。人生は、どこにどんな出会いが待っているかわからない。だからこそ、一歩踏み出す勇気が大切なんだと、心から思うのです。
新たな挑戦への一歩!フットサルの魅力に魅せられて
撮影/長田慶
「十条FCレディース」でフットサルを始めた頃、週に1回の練習が私の日常に小さな喜びをもたらしてくれました。かつてサッカーで高いレベルを経験していた私は、再びボールを蹴る楽しさに心が躍りました。しかし、次第に「もっと高いレベルでプレイしたい」という思いが心の中で大きくなっていったのです。
そんな時、目に留まったのが日本リーグの「さいたまSAICOLO」。そこには昔からの知り合いもいて移籍を決意します。新しいチームでの生活は、期待と少しの不安が入り混じるものでしたが、それ以上に挑戦へのワクワク感が勝っていましたね。
撮影/長田慶
「さいたまSAICOLO」では、毎日の練習を通じてフットサルの技術や戦術を本格的に学び、コートに立つたびに自分が進化しているのを実感しました。女子フットサルは男子に比べてスピードやパワーは控えめですが、その分、繊細な戦術や細やかな動きが際立ち、観客もその戦術やセットプレーの魅力に引き込まれます。
フットサルには、狭いコートでの素早い判断、緻密なパスワーク、精密な戦術が一体となって生み出されるスピード感あふれるプレイという、サッカーとは異なる独自の魅力があります。こうしたフットサルの技術や戦術の面白さをもっと多くの人に伝えたい。そんな思いを胸に今日もコートでボールを追い続けています。
VOL2につづく。
松本直美(まつもとなおみ)
1997年10月22日生まれ、東京都出身。クリアージュFCエミュー、ジェフレディースユース(サッカー)
十条FC、さいたまSAICOLO を経て、バルドラール浦安に所属。ラス・ボニータスNo.14(フットサル)
として活躍中。3.5万人のフォロワーを抱えるインフルエンサーでもあり、自身のアパレルブランド「unite」を展開。
会社員、フットサル選手、アパレルディレクターと3足の草鞋で活動している。
Hair&make:Yuzuka Murasawa(PUENTE Inc.)
Ảnh:Kei Osada

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