自身初の【パ・最優秀中継ぎ】を獲得の“河野竜生”。自己最多の52試合に登板
2024年に初めてタイトルを手にした投手がいる。その中の1人が北海道日本ハムファイターズ(以下、日本ハム)の河野竜生投手だ。河野投手は鳴門高校からJFE西日本を経て、2019年にドラフト1位で入団。今季はプロ5年目にして自己最多の52試合に登板し、自身初タイトルである「最優秀中継ぎ」を獲得した。DAZNで配信されている「2024 タイトルホルダー」では、2024年シーズンのプロ野球で個人タイトルを獲得した選手のハイライト動画を紹介。今回は河野投手の活躍ぶりに焦点を当て、3試合を振り返る。※イラスト/これ松えむ
キングギア編集部 エンタメ班
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2025/01/22
得意のカットボールで出塁を許さない
2024年3月31日にZOZOマリンスタジアムで行われた千葉ロッテマリーンズ(以下、ロッテ)との3回戦。1勝1敗で進む両チームは、この日になんとしてでも勝ちを積み上げようと意気込んでいたに違いない。
3、4回に1点ずつ奪われ、2点リードされる日本ハム。5回にようやく1点を返すがなかなか追い付けない。6回裏に3人目の投手としてマウンドに立った河野投手は、これ以上リードを広げさせまいと奮闘。1人目は得意のカットボールで空振り三振に。その後も出塁を一切許さず、ピシャリと3人で抑えて見せた。
スコアは動かないままロッテの勝利が見えてきた9回。粘りを見せる日本ハムが遂に2点追加に成功。最後の最後で逆転し、2-3で勝利を収めたのだ。ロッテのリードを“1”に留めた河野投手の好投も勝利に大きく貢献したと言えよう。
空振り三振で満塁のピンチからチームを救う
2024年6月13日、日本ハムはホームで中日ドラゴンズ(以下、中日)を迎え撃つ。1回から得点した両チームは激しい攻防を繰り返すが、6回で3点入れた日本ハムが1歩リードしていた。
しかし、ピンチは7回にやって来た。1、2人目から2アウトを取り順調かと思われたが、3人目に出塁されたところから一気に相手ペースに持ち込まれる。その後立て続けにフォアボールを2連発。あっという間に満塁となり、流れを変えるべく河野投手が登板。この状況での交代で、相当なプレッシャーがのしかかっていたのは容易に想像できるだろう。誰もが固唾を飲んで見守る中、武器とするカットボールを堂々と投げる河野投手。見事空振り三振を取り、3アウトチェンジ。3球で火消しに成功した河野投手は、喜びを噛みしめるように小さくガッツポーズをしながらベンチに向かう。新庄剛志監督も思わず立ち上がり、チームをピンチから救った河野投手を拍手で迎えた。
個人タイトルを目前に楽天をきっちり“0”に抑える
シーズン終盤の2024年9月20日は、ホーム開催の東北楽天ゴールデンイーグルス(以下、楽天)戦。河野投手は約3週間ぶりに1軍登板となるが、ホールドポイントで2位を大きく離して首位を独走中だ。この日は4-3でリードしている6回に河野投手が登板。1人目を空振り三振にするも、2人目をフォアボールで出塁させてしまう。しかし、3人目を外角低めのカットボールで空振り三振にし、4人目はファーストゴロで3アウトチェンジ。個人タイトルを目前に高まる期待を背負いながらも、楽天をきっちり“0”に抑えたのだ。
自身初タイトルを受賞した河野投手。来季の意気込みを語る
自身初タイトル「最優秀中継ぎ投手賞」を獲得した河野投手は、2024年11月26日に開催されたNPBの年間表彰式「NPB AWARDS 2024 supported by リポビタンD」に出席。紺色のスーツを身にまとって表彰を受けながら、このようにシーズンを振り返っている。
「チームとしてもAクラス、自分自身も初のタイトルで充実したシーズンになりました。任されたところでバッターに対して1歩も引かずに、常に強い気持ちをもってマウンドに上がろうと思っていました」
調子の波が激しかった今シーズン、まさに「強い気持ち」で何度も自身を奮い立たせてきたのだろう。「来シーズンもファイターズのために腕を振っていきたい」と意気込みを語る河野投手の来季の活躍が楽しみだ。
『2024 タイトルホルダー』【パ・最優秀中継ぎ】河野竜生 (日本ハム)より
配信日:2024年12月9日(月)全19回を一挙配信 一部「DAZN Freemium」でも配信
※記事内の情報は放送当時の内容を元に編集して配信しています