オランダで奮闘するファン・ウェルメスケルケン・際(SCカンブール) インタビュー「Vol.6 日本とオランダを繋げられる人間でありたい」
高校を卒業後にJリーグを経ないでエールディヴィジ(オランダ1部リーグ)でプロデビュー。オランダでの活躍が目に留まり、2016年にはリオ五輪を目指すU-23日本代表にも選らばれた。そんなファン・ウェルメスケルケン・際さんに自身のルーツと現在について詳しく聞かせてもらった。Vol.6ではセカンドキャリアを含めたオランダのサッカー事情などを聞いた。
Koike Kikuchi
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2018/08/17
Vol.5はこちらから
―― 次もカンブールとは契約しているんでしたっけ?
Khi nào もう一年契約はあります。もちろん一年ありますので、そのつもりではいますけれど。でもやっぱりチャンスがあれば、チャレンジしていきたいですし。昨シーズンは昇格できなかったので、もしもう一年ここでプレーさせてもらうのであれば、昇格を目指してやっていきます。
―― 昨シーズンはほぼフル出場だったんですか?
Khi nào そうですね。
―― シーズンを通してどんな手応えがありましたか?
Khi nào 昨シーズンは計3人の監督が就任しました。2回も交代したんです。各監督によってやるサッカーはもちろん違いますし、チームの成績がガラッと変わったので、監督ってこんだけ大事なんだなという部分を学べましたね。
―― 色々なタイプの3人の監督の中でも使われ続けているというのは、絶対的な力があるということですね。
Khi nào はじめ監督が変わった時に、ベンチになってしまった時もありましたけど、コツコツやるという強みが生きて来て、だんだん信頼されていきました。結果的にスタメンに戻って、そこからずっと信頼は薄れずに出続けられました。
―― 2013年にオランダへ来た時の英語力は学校で学んだレベルですよね。言葉はどうやって習得していったんですか?
Khi nào 来た当初は全く話せませんでした。オランダ語も同じく。オランダに来て2年目の年から2年間、大学へ通い、そこで全部英語だったので、ブラッシュアップしていけました。
―― 何年制の大学ですか?
Khi nào 4年制です。2年間勉強して、サッカーをやっとプロらしくできる環境が整ってきたので、サッカーメインの生活にする為にいったん中断しました。今でも勉強は家でもしていますよ。
―― オランダのサッカー事情を聞きたいのですけども、アマチュア契約をした時に、際さんのように学校に行きながらプレーしているとか、アルバイトをしながらプレーしている選手は多いんですかね?
Khi nào 多いですね。みんなそうやっていますし、今のチームメイトでも大学の勉強をしながらやっている選手も沢山います。セカンドキャリアに関してはオランダサッカー協会自体が力を入れてくれているので、そこは本当にやりやすい環境になっていると思います。
――今の時代は多動力とかダブルキャリアとか、それが進んでいるということですよね。
Khi nào そうですね。例えばですけど、サッカー選手をしながら自分のビジネスを始めなくても、勉強すること自体がサッカー選手としてプラスだと思います。
もちろん体を使うスポーツですけど、頭も使うスポーツなので、いかに頭を鍛えられるかという部分でも勉強は大切だと思っています。
―― オランダではセカンドキャリアに向けた助成金とかあるんでしたっけ?
Khi nào 選手でいる間に給料の半分くらいが貯金にまわる仕組みがあります。キャリアが終わった後にそこのお金が自分の手元に入って、セカンドキャリアの運営資金として使えたり、その他の支援の仕組みも出来ています。
―― 日本でいう年金制度みたいですね。プールしておいて、いざ選手生活が終わっても次の人生の時に、貯めていたものが使えて。面白いキャリアの選手などいますか?
Khi nào 知り合いのキーパーはアメリカの大学に留学して、卒業してからオランダに戻って来て、プロになったりと色々な選手がいます。
チームメイトと話をしていても、もちろんサッカーに専念してますが、色んなことを考えています。
例えば、サッカーを辞めたらこれをやりたいなとか、そういう部分を常に考えている選手が多いです。周りがそういう環境を作ってくれているから、必然的にそういう考えになるんだと思います。
―― 際さんのセカンドキャリアの予定は?
Khi nào やりたいことは常日頃から出てくるので、ノートに書き留めています。年を重ねるごとに見える幅だったり、出会う人達も変わるので、どんどん更新されていくというか、世界がどんどん広くなっていくので、変わっていきますね。
―― 具体的にこんなことをやってみたいという今の願望はありますか?
Khi nào たぶん今言っても変わっていってしまうので。もちろんサッカーもですけれど、日本とオランダを繋げられる人間ではありたいです。オランダは自分のルーツでもありそれが宿命でもあると思っています。
帰国時には福島県郡山市で昨年に続き、内閣官房ホストタウンアクション(交流事業)として郡山市でオランダサッカー教室を開催。
市内の中学生が約50名参加し、オランダ式の練習の指導や、子供たちと一緒にゲームに混ざりグラウンドを走り回った。
いよいよオランダリーグは明日8月18日に開幕を迎える。今シーズンはこの赤いモレリアネオ2で臨む。
引き続きファン・ウェルメスケルケン・際 選手の活躍に期待したい。
(了)
―― 次もカンブールとは契約しているんでしたっけ?
Khi nào もう一年契約はあります。もちろん一年ありますので、そのつもりではいますけれど。でもやっぱりチャンスがあれば、チャレンジしていきたいですし。昨シーズンは昇格できなかったので、もしもう一年ここでプレーさせてもらうのであれば、昇格を目指してやっていきます。
―― 昨シーズンはほぼフル出場だったんですか?
Khi nào そうですね。
―― シーズンを通してどんな手応えがありましたか?
Khi nào 昨シーズンは計3人の監督が就任しました。2回も交代したんです。各監督によってやるサッカーはもちろん違いますし、チームの成績がガラッと変わったので、監督ってこんだけ大事なんだなという部分を学べましたね。
―― 色々なタイプの3人の監督の中でも使われ続けているというのは、絶対的な力があるということですね。
Khi nào はじめ監督が変わった時に、ベンチになってしまった時もありましたけど、コツコツやるという強みが生きて来て、だんだん信頼されていきました。結果的にスタメンに戻って、そこからずっと信頼は薄れずに出続けられました。
―― 2013年にオランダへ来た時の英語力は学校で学んだレベルですよね。言葉はどうやって習得していったんですか?
Khi nào 来た当初は全く話せませんでした。オランダ語も同じく。オランダに来て2年目の年から2年間、大学へ通い、そこで全部英語だったので、ブラッシュアップしていけました。
―― 何年制の大学ですか?
Khi nào 4年制です。2年間勉強して、サッカーをやっとプロらしくできる環境が整ってきたので、サッカーメインの生活にする為にいったん中断しました。今でも勉強は家でもしていますよ。
―― オランダのサッカー事情を聞きたいのですけども、アマチュア契約をした時に、際さんのように学校に行きながらプレーしているとか、アルバイトをしながらプレーしている選手は多いんですかね?
Khi nào 多いですね。みんなそうやっていますし、今のチームメイトでも大学の勉強をしながらやっている選手も沢山います。セカンドキャリアに関してはオランダサッカー協会自体が力を入れてくれているので、そこは本当にやりやすい環境になっていると思います。
――今の時代は多動力とかダブルキャリアとか、それが進んでいるということですよね。
Khi nào そうですね。例えばですけど、サッカー選手をしながら自分のビジネスを始めなくても、勉強すること自体がサッカー選手としてプラスだと思います。
もちろん体を使うスポーツですけど、頭も使うスポーツなので、いかに頭を鍛えられるかという部分でも勉強は大切だと思っています。
―― オランダではセカンドキャリアに向けた助成金とかあるんでしたっけ?
Khi nào 選手でいる間に給料の半分くらいが貯金にまわる仕組みがあります。キャリアが終わった後にそこのお金が自分の手元に入って、セカンドキャリアの運営資金として使えたり、その他の支援の仕組みも出来ています。
―― 日本でいう年金制度みたいですね。プールしておいて、いざ選手生活が終わっても次の人生の時に、貯めていたものが使えて。面白いキャリアの選手などいますか?
Khi nào 知り合いのキーパーはアメリカの大学に留学して、卒業してからオランダに戻って来て、プロになったりと色々な選手がいます。
チームメイトと話をしていても、もちろんサッカーに専念してますが、色んなことを考えています。
例えば、サッカーを辞めたらこれをやりたいなとか、そういう部分を常に考えている選手が多いです。周りがそういう環境を作ってくれているから、必然的にそういう考えになるんだと思います。
―― 際さんのセカンドキャリアの予定は?
Khi nào やりたいことは常日頃から出てくるので、ノートに書き留めています。年を重ねるごとに見える幅だったり、出会う人達も変わるので、どんどん更新されていくというか、世界がどんどん広くなっていくので、変わっていきますね。
―― 具体的にこんなことをやってみたいという今の願望はありますか?
Khi nào たぶん今言っても変わっていってしまうので。もちろんサッカーもですけれど、日本とオランダを繋げられる人間ではありたいです。オランダは自分のルーツでもありそれが宿命でもあると思っています。
帰国時には福島県郡山市で昨年に続き、内閣官房ホストタウンアクション(交流事業)として郡山市でオランダサッカー教室を開催。
市内の中学生が約50名参加し、オランダ式の練習の指導や、子供たちと一緒にゲームに混ざりグラウンドを走り回った。
いよいよオランダリーグは明日8月18日に開幕を迎える。今シーズンはこの赤いモレリアネオ2で臨む。
引き続きファン・ウェルメスケルケン・際 選手の活躍に期待したい。
(了)