日本の体操を牽引する若き力、岡慎之助が金メダル!体操個人総合~プレイバックパリ五輪2024~
パリオリンピックで行われた体操個人総合戦で、日本の岡慎之助選手は6種目合計で86.832点を獲得し、初めてのオリンピックで金メダルに輝いた。この種目では、日本勢4大会連続の金メダルとなった。※メイン画像出典/Getty Images
パリ五輪“体操個人”をおさらい
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体操個人総合は、男子ではゆか、あん馬、つり輪、跳馬、平行棒、鉄棒の6種目、女子は跳馬、段違い平行棒、平均台、ゆかの4種目で構成され、各種目の得点の合計で順位を競う競技である。偏った技術力だけでなく、どの種目も高いレベルでこなせる総合力や安定感が求められるのが特徴だ。各種目には特有の技やルールがあり、それぞれの演技が採点基準に基づいて評価される。採点は、技の難度を評価する「Dスコア」と、演技の美しさや完成度を評価する「Eスコア」の合計で算出。演技の安定性が評価される仕組みとなっている。技の難易度は、A難度が最もやさしい。最も難しいのは、男子では鉄棒とゆかでのI難度、女子ではゆかのJ難度となっている。そのほか、ラインオーバーや落下などによって減点されていくのが基本的なルールだ。個人総合は、技術と精神力、身体能力のトータルパッケージが問われる競技であり、長年にわたりオリンピックでも大きな注目を集めている。
プレイバックパリ五輪2024ホットな瞬間
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予選から日本代表選手たちは大きな活躍を見せており、初出場ながら金メダルを獲得した岡慎之助選手をはじめ、2連覇が期待された橋本大輝選手も予選では安定した演技を見せていた。特にあん馬でのダイナミックな演技が高く評価され、14.633という高得点を獲得。ほかにも、跳馬や平行棒でそれぞれ14点台を獲得し、ディフェンディングチャンピオンとして堂々たる演技を見せた。予選では全体の3位につける好成績だったが、決勝での得点は伸びずに6位という結果に終わった。さらに、中国の張博恒選手が予選1位で通過したことも大きな注目を集めた。彼は各種目で安定した演技を披露し、特に平行棒と鉄棒では唯一となる15点台を叩き出し、合計得点88.597で決勝進出を決めている。
プレイバックパリ五輪2024【日本選手メダル獲得の瞬間】
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初めてのオリンピック出場ながら、予選を2位で折り返した岡選手は決勝で見事な演技を見せ、金メダルを獲得した。最初のゆかの演技では、長い手足を存分に発揮したうえで着地もほぼ完ぺきに決める。14.566という高得点をマークした。2種目目のあん馬でも安定した演技を披露し、この時点でトップに立つ。4種目目の跳馬で3位まで順位を下げたものの、5種目目の平行棒で15.100というハイスコアを記録。2位の肖若騰選手(中国)との差を0.334として、最後の鉄棒の演技を迎えた。
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追われる立場となりプレッシャーがかかるなかだったものの、岡選手は冷静に技を繰り出しE難度のコールマンなどをしっかりと決める。着地もほぼ完璧にまとめたことで、14.500という高得点を叩き出した。6種目の合計得点を86.832とし、悲願の金メダルを獲得。銀メダルの張博恒選手とはわずか0.2333差と、接戦を制しての初めての栄冠だった。
パリ五輪2024キングギア編集部が注目した選手
日本人以外で注目したいのは、中国の張博恒選手だ。高い技術力を武器に、中国でも活躍が期待されている選手であり、パリオリンピック男子体操個人総合では銀メダルを獲得した。予選は1位で通過という圧倒的な実力を持つ張選手の特徴は、全種目において高い技術力を持っている点である。2021年には世界選手権で個人総合制覇を成し遂げるなど、その実力は多くの人に認知されている。金メダル候補の一人として迎えたパリオリンピックでも、予選までほぼ完ぺきな演技を披露していたが、決勝1種目目のゆかの演技で大きく着地を乱してしまう。その後は立て直し、各種目で高い得点を維持し続け、最後の鉄棒でも安定した演技を見せるが、ゆかの演技が最後まで響き結果は銀メダル。わずか0.233点の差で岡選手に後塵を拝す結果となった。しかし、そのパフォーマンスは多くのファンや専門家から称賛され、将来的にさらなる飛躍が期待されている選手である。
【岡慎之介】パリ五輪の戦績
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体操個人総合 予選2位
ゆか 14.333点
あん馬 14.466点
つり輪 14.000点
跳馬 14.233点
平行棒 15.300点
鉄棒 14.533点
合計:86.865点
体操個人総合 決勝1位
ゆか 14.566点
あん馬 14.500点
つり輪 13.866点
跳馬 14.300点
平行棒 15.100点
鉄棒 14.500点
合計:86.832点
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