
潔と凛の連動がチームを覚醒させる!TVアニメ2期「ブルーロック VS.U-20 JAPAN」
今アツいサッカー作品として、以前にも紹介した「ブルーロック」がある。世界一のストライカー=世界一のエゴイストを目指して、その育成計画「青い監獄(ブルーロック)」へと集まった高校生ストライカーたちの戦いを描く作品だ。そのTVアニメ2期となる「ブルーロック VS.U-20 JAPAN」が2024年秋から開始され、12月に最終回を迎えた。“W杯優勝”という途方もない目標を掲げ、日本に欠けた「ストライカー」を育てるためのプロジェクトは、どのように進んでいくのだろうか。※メイン画像:(C)金城宗幸・ノ村優介・講談社/「ブルーロック」製作委員会

「青い監獄」の存続をかけた戦い「U-20日本代表戦」
「青い監獄」に集められた18歳以下のストライカー300人。いくつもの選考を経て、その人数は35人まで絞られる。世界選抜との試合を経て、その高い壁に阻まれながらも、“世界一”が果てしない夢物語ではなく、自分たちの進む先に確かにある――そんな、自分たちの現在地を知る一戦となった。
また同時に「青い監獄」プロジェクトに対して懐疑的な日本フットボール連合によってその実力の証明を迫られたプロジェクト総指揮者・絵心は、「青い監獄」参加者と現在のU-20日本代表との試合をセッティング。潔たちにも、この試合がU-20日本代表を乗っ取るか、「青い監獄」が消滅するかの大一番となることが知らされる。

次なる課題は「適性試験(トライアウト)」。参加者の中でランキング上位の選手が3つのチームにわかれ、以下の選手はいずれかのチームを選択し、総当たり戦を行う。その結果によってU-20戦に出場するメンバーが選抜されることになる。潔は、それまでに敵として・味方として目の当たりにしてきたランキング1位・糸師凛とのプレーの可能性に着目し、彼に呼応する選手としてパフォーマンスを発揮すべく、凛と士道龍聖率いるAチームへ加入する。
絵心が潔たち下位メンバーに課したのは、トップメンバーへの「主張と共存」。自らの有用性を示し、最終的には「凌駕する」そのくらいの気概をもって、対U-20メンバーにふさわしい選手であるとアピールすることだった。
Aチームは、スタイルの合わない凛と士道がスタンドプレーによって得点チャンスを奪い合う異様なチームだ。潔は凛の近くで行動の選択肢を広げる存在として機能することを選ぶも、反応が遅れてうまくワークできない。チームメイトの氷織(ひおり)から「反射でやれ」とヒントを与えられ、夢中でゴール前での乱戦をかいくぐり、1得点を上げることに成功する。
全試合を終え、潔はチームの中核メンバーである凛への呼応力を評価され、U-20戦メンバーにOMFとして選出される。
堅守速攻のU-20日本代表VS攻撃特化型の青い監獄イレブン
Aチーム勝利のカギとなった潔の「夢中」な状態を絵心は「挑戦的集中への没頭(FLOW)」と呼ぶ。何かに挑戦するとき、その対象が大きすぎても小さすぎても、人は集中できない。その試合の中で“ちょうどよい”対象を見つけて挑戦し、それに没頭する。それによってストライカーはさらなる成長を遂げるのだという。その状態の再現性を高めることが、レベルアップに欠かせないピースとなる。
「青い監獄」チームが戦うU-20日本代表は、「ダイヤモンド世代」とも呼ばれるメンバーがそろう強さのチームで、まさに日本サッカーの希望ともいえる。今回初招集となった凛の兄・糸師冴はスペイン名門チームの下部組織で活躍するスター選手でもあり、試合前の下馬評はU-20日本代表の圧勝とみられている、完全なるアウェー戦だ。対する全員がFW出身の「青い監獄」チーム。対するU-20チームはDFであるオリヴァ・愛空(アイク)が率いる堅守速攻のチームであり、鉄壁のディフェンスとスピードのあるカウンターを得意とし、潔は序盤から愛空のマークに苦戦し、自身のシュートや凛との連動を阻まれる。国内リーグで活躍する選手を擁する日本最強メンバー、さらに天才・糸師冴が加わったチームに勝ち目があるとは考えにくいだろう。

「青い監獄」チームは凛を中心としつつ、「全員がFW」という特性を活かし、中盤に人数をかけてチャンスが来たらすぐに得点を狙える攻撃型のシステムで勝負に挑む。サイドバック・蜂楽のドリブルや千切のスピード、各選手のフィジカルや俊敏さも、U-20のDF陣に阻まれ、カウンターの先に陣取る冴のシュートによって得点を許してしまう。その組織力に圧倒される潔の突破口となったのは凛だ。凛との連携と得点を奪うことに全力を注ぎ、ゴールのイメージを描いていく。その「即興」は蜂楽や凪、雪宮をはじめ「青い監獄」のメンバー全体へと波及し、少しずつチームが機能しはじめ、拮抗した試合を展開していく。
「青い監獄」のエゴが、U-20をも突き動かしていく

観衆はU-20の圧勝と天才・冴の華々しいU-20デビューを観に来たはずだった。だがそこで展開された試合は、正体不明の「青い監獄」チームが彼らを追い詰め、ともすれば勝利をおさめるのではないかと期待すら抱かせるものになった。
ここで注目したいのは「挑戦的集中」だ。絵心が「青い監獄」に伝えた“奇跡のプレー”を起こすカラクリ。挑戦的集中への没頭=FLOW状態に入った選手は、それまでのプレーから一段高いレベルのプレーが可能になる。潔は適性試験の際に確かにそれをかいま見たものの、U-20の試合で再現できずに苦しめられた。一方で、偶発的にFLOW状態を経験した選手もいる。出場を辞退しようとしていた冴が見出したストライカー・士道や、DFとして仕事に徹していたU-20の愛空など、その存在を知らないながらも、試合に熱中するうちに自らをその状態へと引き上げていく印象的なシーンがあった。

「青い監獄」プロジェクトは世界一のストライカーを育てるための実験的なプロジェクトであり、U-20戦もその通過点に過ぎない。しかし、U-20日本代表もまた、日本サッカーの将来を担う存在として期待される選手であることに変わりはない。「青い監獄」のエゴや熱が、確かにU-20へと波及し、彼らを高みへと押し上げていく。
因縁の相手・兄との戦いを経験し、自分の初期衝動を思い出した凛。凛の“影”としてもがきながら、最終局面で凛との埋めがたい差であった“運”を呼び込み、劇的なシュートを決めた潔。
「青い監獄」に参加する多くの選手が自分の可能性を知り、自分の限界を知り、新たな壁を見つけていくU-20戦。その相手だったU-20の選手たちも同じように「青い監獄」との出会いを通じて、自分のなかにある確かな“熱”を見つけたに違いない。まぎれもなく、日本サッカーを変える90分だったといえるだろう。

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